12/11/2012

Shadowing GORUCK Challenge Class 347, Okinawa

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まだうっすらと筋肉痛が残る中、12月8日に沖縄で行われたGORUCK Challengeにカメラマンとして参加した。

当日は那覇市内の波の上ビーチがスタートポイントとしてアナウンスされていた。
カメラマンでの参加とは言え、長丁場である。
突然の雨に備えてのレインコート、携帯用の食料などの準備は怠らなかった。

しかし、寝坊した。

目が覚めると午前8時30分過ぎ、GORUCK Challengeがスタートして1時間半以上も経過している。
南無三!HARAKIRI!などという単語が頭に去来したが、とにかく寝巻のまま自宅を飛び出した。
幸い、波の上ビーチは自宅から徒歩5分足らず。
息を切らしてビーチにたどり着くと、沖縄チームはトレーニングの真っ最中であった。
東京から同じくカメラマンとしてやって来たドナルド氏に遅刻を詫びる。

ところで、キャドリのギャレットの姿が見当たらない。
周囲を見回すと、何やら身振り手振りで警察官に対応するギャレットの姿が目に入ったではないか。
なんとなく、予想はついたことだがどうやら周辺住民の方に通報されてしまったらしい。

アナタハビジンデスネ



ダイジョーブ

しか日本語を話せないギャレットの代わりに、私が警察官に事情を説明する。
聞くと、

「米軍がビーチで軍事訓練をしている」

という通報を受け、臨場したらしい。
ところが私が説明するまでもなく、訓練ではないことを警察官は解していたようだ。
一連の在日米軍不祥事のため、特に沖縄では米軍人に対しての風当たりが強い。
私もそのあたりの事情を考慮するべきだったと後悔し、反省する。
また、ビーチの使用に特に問題はないが、事前にビーチの管理者に連絡が欲しかったとのこと。
迷惑をかけてしまったことを謝罪し、早めに移動すべきだとギャレットに伝える。

チームは既に海へのダイブを終え、ずぶ濡れになり次のチェックポイントに向かう準備をしていた。
手ぶらで寝巻きのままカメラも持っていない私は、いったん自宅で態勢を整えることに。

急いで準備を整え、ドナルドに連絡を取る。
チームは首里城 en. Shuri Castleに向かっているらしい。
私はモノレールで先着し、チームを待つことに決めた。

何やら落ち着かない気分でモノレールから流れる車窓を眺めていると、首里城へと続く道を行くチームの姿が小さく目に入ったではないか。
間もなく到着した駅で降車し、改札を飛び出し全力でチームを追いかける。
チームが通ったであろう道の工事現場の警備員のおじさんに、チームを見なかったかと尋ねる。
ビンゴ。
国旗を掲げたガイジンが大挙して首里城方面に向かって行ったらしい。

そのまま道を進めると、首里の町を走るチームを捉えることができた。
追いつくやいなや、撮影を開始する。
那覇市街は道はアップダウンが激しい。特に首里の周辺は顕著である。
12月とは言え南国沖縄、昼間では半袖姿の人も散見される。
少し体を動かすと、汗が首筋を伝う。
チームはウェイトを背負い急坂を登らなくてはならない。
既に疲労感を色濃く滲ませているメンバーも見受けられた。





 首里城に到着するとチームはウォークに切り替え、それまで掲げていた星条旗と日の丸を畳む。
それでもチームの姿は十分に観光客の目を引く。
何をしているのかと、カメラ撮影を行う私は次々に観光客に尋ねられる。
GORUCK Challengeの趣旨を説明すると、皆一様に目を丸くする。
重り背負って半日以上も駆け回るとか、確かに意味わからんよなぁ・・・。

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記念撮影を終えたチームは、識名園 en. Shikina-enに向かう。
首里城からそれほど距離は離れていないが、やはり勾配がチームを苦しめる。
識名園に到着し、トレーニングを行ったチームは沖縄大学を目指す。



シャッターを切りつつ、チームを追いかける。
大荷物を背負い、汗だくで町を行くチームを物珍しげに眺める人。
あ、ガイジンがいっぱいいるー、などと歓声を上げる子供たち。




沖縄の地元の人に向けて、チームは笑顔と挨拶を絶やさない。
そして、地元の人たちも、メンバーに手を振ってくれたり声援を送ってくれる。

沖縄大学に到着し、一息つく私におばあさんが話しかけてくる。

あんたらは何してるの?

メンバーのリュックを指し示し、説明する。
非常に感じ入ったご様子で大きくうなずくと、皆、近所の自宅でコーヒーでも飲んで行かないかとありがたいお言葉をいただく。
さすがに大人数すぎるし、暑苦しいしと遠慮すると非常に残念がられていたが驚いたのは次の瞬間だった。
おばあさんは、肩で息をつきうなだれるメンバーに近づき流暢な英語で励ましの言葉をかけたのだ。
若かりし頃、嘉手納基地で働いていたらしい。
私よりもはるかにうまく英語を操り、メンバーとコミュニケーションを取っている。
沖縄という土地の歴史を感じさせられた一幕だった。


沖縄大学から南西に進路を取り、漫湖公園へ。
道中、ギャレットは列から離れたと思うと、路傍に打ち捨てられたコンクリートブロックを拾い上げメンバーに手渡す。




特に、一人ではとてもではないが持ち上げられないようなコンクリートブロックを、パラコードとカラビナを駆使して力を合わせて運ぶ姿が印象的だった。



漫湖公園への道すがら、みかんの差し入れをいただいたり疲れきったメンバーの心を癒す出来事も。






地域の人々との触れ合いで、米軍に対しての印象が少しでも好転すればと願いながらその光景を眺めていた。




チェックポイントに到着し、トレーニングをこなした一行は国場川沿いを奥武山公園に向けて出発する。
道行く先々で、地元の人に目的地の場所を尋ねる。
ありがたいことに、快く案内をしてくれるのでチームの大きな力になったはずだ。





奥武山公園は、陸上競技場や広大な芝生広場を完備している。
那覇祭など、大きな催し物で賑わう人気のスポットだ。
夏場には川沿いで日光浴をする人もたくさんいる。
なんとなく嫌な予感はしていた。




チームは国場川に入水。再びずぶ濡れに。
やけくそでスポンジボブのテーマを合唱している。
絶妙なタイミングでチームにストレスを加えるギャレットだった。



そして、敷地内の森で朽ちかけていた大きな丸太を見つけたギャレット。
当然のように、協力して運ぶようにチームに指示する。
水分をたっぷり含んだ大きな丸太である。
その重さは、丸太を抱えるメンバーの苦悶の表情から窺い知ることができる。




奥武山公園から北上し、スタート地点である波の上ビーチのある若狭方面を目指す。
チームウェイトやリュックの重さが、メンバーの残り少ない体力を容赦なく削り取る。



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また、ギャレットは思いついたように街頭でチームにトレーニングを指示する。

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午後6時を周り辺りが夕闇に包まれる頃、波の上ビーチにほど近い公園に到着。
息つくまもなく、ギャレットの十八番が始まる。
アイフォンから大音量でダンスミュージックを流し、それに合わせてチームにトレーニングを課すのである。
延々と続くダンスミュージック、トレーニング。
さすがの海兵隊の猛者たちもうめき声を洩らす。

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メンバーにとっては永遠とも思える苦痛。
自らのリュックを頭上に掲げるだけでも、力を振り絞らなければならない。
辺りが闇に包まれ、町のネオンが光を灯す頃メンバーたちの挑戦は終わった。

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歓声を上げ、抱き合いお互いの検討を称えるメンバーたち。
それまでの苦痛に満ちた表情が一変、はちきれんばかりの笑顔、笑顔、笑顔。

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日常的に鍛錬を怠らない彼らにとっても、このGORUCK Challengeは忘れられない経験になったことだろう。
私にとっても、メンバーたちの笑顔、沖縄の人々の笑顔、たくさんの笑顔に巡り合うことができた忘れられない一日となった。

そして、来年のGORUCK Challengeを待ち遠しく思う自分がいる。


GORUCK Challenge in JAPAN 2013



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